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2012年08月20日
国民年金後納制度始まる

 平成24年10月から国民年金の保険料の後納制度が新しく始まります。

 従来の後納制度と言えば、以下の制度がありました。

① 法定免除(全額免除)による後納制度

  所得が法定以下の場合に、自動的に免除となる。10年以内であれば追納ができる。

 ⇒ 受給資格期間(25年間)に計算されるが、受給額には、追納しない限り反映しない。

② 申請免除による後納制度

  所得が一定以下の場合に、申請により保険料が免除となる。所得額に応じて、4分の3免除・半額免除・4分の1免除がある。10年以内であれば追納ができる。

 ⇒ 受給資格期間(25年間)に計算されるが、受給額には、追納しない場合は、納付した保険料の割合に応じて反映する。

③ 学生の納付特例による後納制度

  20歳以上の学生の場合に、保険料の納付が猶予される制度(免除ではない)。10年以内なら追納できる。

 ⇒ 追納しない限り、受給資格期間にも、受給額にも反映しない。

④ 30歳未満の若年者に対する納付猶予制度

  30歳未満の場合の若年者を対象に国民年金保険料の納付を猶予する制度。10年以内なら追納できる。国民年金の保険料なので、厚生年金・共済年金等の強制適用事業所に勤務している場合は対象外。

 ⇒ 追納しない限り、受給資格期間にも、受給額にも反映しない。

 

 今回上記に加えて、平成24年10月から平成27年9月までの3年間の時限措置として、過去10年以内に国民年金保険料の納付忘れ(意図的に納付しなかった場合も含めて)の期間がある場合に、申込によって納付できる制度が始まります。

 つまり、法定の時効が2年間から、10年間に延長される制度です。

 

対象者は、

① 20歳以上60歳未満の人

  10年以内に納付しなかった人や未加入期間がある人

② 60歳以上65歳未満の人

  ①の期間のほか、任意加入中に納付漏れのある人

③ 65歳以上の人

  年金の受給資格がなく(保険料納付期間・免除期間・カラ期間の合算が25年間に足りていない人)、任意加入中の人など

 

 手続きは、申込をしなければなりません。年金事務所に対して「申込書」の送付依頼をします。方法は、窓口で貰う、電話で依頼し自宅等に郵送してもらう、または日本年金機構のホームページから様式をダウンロードする、などして申込書を手に入れます。

 申込書に必要事項を記入し年金事務所に提出(間違いのないよう、窓口に持参した方がいいでしょう、少々の添付書類も必要になるようです)すると、審査・承認の後に納付書が発行されますので、その納付書で、金融機関から納付します。市町村の役所・年金事務所の窓口では納付できないようです。

 

 平成24年度中に納付できるのは、次の額です。

後納保険料

当時の保険料額

加算額(延滞金)

平成14年度

14,940円

13,300円

1,640円

平成15年度

14,720円

13,300円

1,420円

平成16年度

14,510円

13,300円

1,210円

平成17年度

14,560円

13,580円

980円

平成18年度

14,610円

13,860円

750円

平成19年度

14,640円

14,100円

540円

平成20年度

14,760円

14,410円

350円

平成21年度

14,840円

14,660円

180円

平成22年度

15,100円

15,100円

加算なし

・後納保険料は、(当時の保険料+加算額)です。

・後納保険料は、毎年改定されます。

・納付は月単位でもできますが、時効が早く到来する方からしか納付できません(納付の時期が指定できないということです)。

・10年目は、月ごとに納付の期限が到来します。

  例:平成14年10月分 ⇒ 平成24年10月31日

    平成14年11月分 ⇒ 平成24年11月30日

    平成14年12月分 ⇒ 平成24年12月31日という具合です。つまり、10年が到来すれば、それ以前は納付できないということです。

・23年度の記載がありませんが、2年以内の場合は通常の納付になります。

 

 未納部分を納付すると、基礎年金部分の受給額が増えます。その場合の目安額として(1ヶ月あたり)、以下のようになります。

876,500円(平成24年度満額の年金額)

1,638円(年額)が一生涯

480ヶ月(40年×12ヶ月)

カテゴリー:改正法